【高校数学】「チャート式」は使い始めるタイミングが大事。渡されたチャート式に悩む、高1女子の話を聴いて。
昔からチャート式は存在した。
チャート式は、いわゆる王道の数学参考書。レベルごとに4色あり、レベルの易しい順から、白・黄・青・赤。問題パターンの豊富さ、解説の丁寧さで定評。
10年以上前、私の通っていた地方の進学校では多くの生徒がチャート式をもっていた。文系は黄チャート。理系のコースは、青チャート。通っていた塾の先生の部屋の本棚にも、歴代のチャート式がずらり。私は結局文型科目に絞ったので、最後までチャート式とは縁が無かったが、とにかく「みんな持ってて当たり前」って感じのもの。
塾を始めて、再びチャート式と出会うが
そして現在。
私のじゅくに来る高校1年に上がったばかりの女子、黄チャートをカバンから出した。
学校の指定らしい。学校はベースの問題集としてチャート式を使っていくとのこと。
(ふーん、チャート式をベースにやるのか…)
その子、しばらくチャート式を解き始めるが、すぐ手が止まる。
解説を読み始てしばらくたつ、しかし手は動かない。
ふー、とため息をついて
「チャート式って、難しいんですよね…」
そして
(そりゃそうよね)
と、わたし。
良問のチャート式がなぜ、うまく機能しないか
彼女は、もっと教科書レベルの基礎演習をもっとしたい。
だけど、チャート式だとその一歩、二歩上の問題がドンドンでてきてしまう。
彼女はマジメな生徒だし、頭も良い。解説もよく読む。私が説明するよりも、的確な解説を読ませた方がいいくらいだ。
なのに。うまく機能しない。
最終的に、(学校のレベルにもよるが)チャート式は普段の授業をマジメに聞くだけでは解けない。
一部の高度な問題は、授業や教科書に全く出ないこともある。
チャート式の落とし穴、使うタイミング
あの厚さ。あの重さ。「勉強はやってなんぼだぞ」といわれているような、あの風貌。
数学が多少得意な子にも、チャート式はすすめない。いや、「チャート式から始める」ことをすすめない。 チャート式の解説の多さは確かに良い。でも、それは「解説を解読できるレベルなら」「教科書レベルが楽勝なら」の話。どう?
思うに、チャート式の使うタイミングは
・教科書の応用問題レベルは、何も見なくてもスイスイ解けるレベル
・問題1つ1つ、もっと理解を深めたい
・テスト対策として、自分の頭にいろんな解き方をインストールしたい
ある程度勉強済みで、数学の波に乗っている時がいい。
チャート式を開いて、ウゲってなったら
チャート式でテンポよく進まないなら、もっと簡単な問題集からやろう。
まずは、教科書同レベルの問題を探そう。
本屋には、残念ながら教科書レベルに特化した問題集は少ない。
基礎問ちょろ。あとはレベル2、レベル3と勝手にレベルが上がっていく。
チャートを始める前に!オススメ問題集
私がこれはいい問題集だな~と思ったものを集めた。
↓基礎〜教科書応用問題レベルのドリル系。問題数めちゃ多い。解説も詳しい。一部の進学校で配られる。
↓基礎に特化した厚すぎないドリル系、全体の基礎を網羅するちょうどいい問題量とバランス。最初の基礎問は横にある解法の数字が変わっただけ。マネしよう!
まとめ。チャート式ができなくても、「数学無理〜」って思わないで
ネットで「数学 良問 問題集」とか検索すれば、チャート式は出てくる。
確かにいい参考書であり、問題集。
だけど、その効果は使いようだ。大事なのはタイミング。実際にチャート式を買って上手くいかず「自分が頭が良くないから、うまくいかない」と思うかもしれないが、それはちがうから!
チャート式に限らず、「まずは○○を買えばいい!」という言葉を鵜呑みにしないでね('ω')